マザーズハローワークとは?利用手順やメリットを解説
「育児・仕事を両立させたい」という思いがありながらも、両立が難しくて困っている方も少なくはないでしょう。
そのような要望を支援するのが、女性を対象とした施設であるマザーズハローワークです。
マザーズハローワークとは、具体的にどのような支援を行う施設なのでしょうか。
今回は、
- マザーズハローワークとは
- マザーズハローワーク利用のメリット
- マザーズハローワークの利用手順
- マザーズハローワーク利用の注意点
などの気になるポイントについて解説しました。
育児と仕事の両立が難しくて悩んでいる方は、この記事を参考にしてくださいね。
マザーズハローワークって、どんな場所?
マザーズハローワークとは、いったいどのような施設なのでしょうか。
ここでは、マザーズハローワークの詳細、通常のハローワークとの違いについてご説明します。
マザーズハローワークとは
マザーズハローワークとは、育児をしながら仕事もしたい女性を対象とした求人紹介・就職支援施設です。
少子高齢化、労働者不足、そして急増するシングルマザーへの対策として、2006年に設立されました。
マザーズハローワークは全国200ヶ所以上の地域で運営されています(2021年3月)。
その200ヶ所のうちマザーズハローワーク単体で運営されているのは21ヶ所、通常のハローワーク内にあるマザーズコーナーが183ヶ所です。
過去5年間の求職者は33万人、マザーズハローワーク経由で就職を達成した確率は90%以上といわれています。
通常のハローワークとの違い
マザーズハローワークは従来の就職支援施設であるハローワーク(以下ハロワ)と名称が似ていますが、ハロワとの違いは「取り上げる求人内容」。
ハロワは求職者全般を対象としており、若者向けから高齢者向けまでさまざまな求人を取り扱っているため、求人案件が数多くあります。
しかし、育児と仕事を両立したいシングルマザーや育児でしばらく休職していて社会復帰したい女性の希望条件を満たす求人案件は、なかなか見つかりません。
また、ハロワには求職者や失業保険受給者、その他さまざまな相談を希望する人が多く来場するため、子ども連れだと行きづらいところもあるでしょう。
一方、マザーズハローワークで扱う求人内容はシングルマザーなど子どものいる女性を対象としたものが多く、希望の求人が見つかりやすいのが特徴です。
また、あとで詳しく説明しますが、子ども連れでの来場を想定して子ども向けのスペースも用意されているため、安心して訪問できますよ。
マザーズハローワーク利用のメリット
マザーズハローワークを利用するメリットを3つご紹介します。それぞれ詳しく見ていきましょう。
①育児と両立しやすい求人を紹介してもらえる
マザーズハローワークでは、通常のハロワと同様、施設内に用意されたパソコンや窓口で求人を探します。
通常のハロワだと、子育てと仕事の両立が可能であるという条件をパソコンに入力・選択して探し出さないといけません。
しかし、マザーズハローワークなら、あらかじめ子どものいる女性を対象とした求人案件がそろっています。
最初から細かく検索したり、口頭で伝えたりする必要がないのです。
また、窓口担当者も求職者の事情を把握しているため、親身になって求職者に見合う求人を紹介してくれます。
②子ども同伴でも来場しやすい
マザーズハローワークは、求職者の子どものためにチャイルドコーナーが用意されているのも特徴です。
子ども連れで施設に来ると仕事探しに集中しづらいですし、子どもの方も退屈になってしまいますよね。
そのような求職者の事情に配慮して、マザーズハローワーク内には子ども用の設備やおもちゃ、絵本が用意されているスペースがあります。
施設によっては、
- オムツ交換スペースの設置
- 施設内でのベビーカー貸し出し
などを行なっているところも。また、施設内には子どもたちを見守る担当スタッフもいるため、子連れでも安心して仕事探し・相談をすることが可能です。
③求人以外の情報提供・講習もあり
マザーズハローワークでは、求人案件の紹介や就職相談以外のサポートも行なっています。
サポートの種類は以下の通りです。
- 保育情報(地域ごとの保育園情報など)
- 子育て支援サービスの情報提供(自治体や国が実施している支援制度の紹介)
- 無料講習(就職内定をもらうための面接対策、パソコン講座など)
多様なサポートが用意されているため、仕事探し以外にも活用すると良いでしょう。
マザーズハローワークの利用手順
マザーズハローワークをまだ一度も利用したことない方は、どのような手順で仕事探しをするのかを事前に把握しておくとスムーズですよ。
利用の手順を一つ一つ見ていきましょう。
①利用(求職)申し込み
マザーズハローワークを利用する際は、まず求職申し込みをする必要があります。
申し込み方法は、
- 公式サイト経由で必要事項を記入する
- 最寄りの窓口に出向いて口頭で申し込む
のどちらかです。
仕事の希望条件の登録が済んだら、次にプレ相談を行ないます。
そこで利用案内などの説明を受け、発行される「ハローワーク受付票」を入手すれば登録完了です。
②職業相談
マザーズハローワークでは、2タイプの職業相談が用意されています。
- 「マザーズ予約相談コーナー」…育児をしながら早期の就職を希望する人向けのコーナー
- 「職業相談コーナー」…育児と仕事の両立などに関係なく仕事探し全般の相談を受け付けているコーナー
どちらのコーナーでも、応募書類の書き方など就職のためのアドバイスを受けながら仕事探しができますよ。
③企業紹介、応募
自分の希望に見合う求人が見つかったら、マザーズハローワークから「ハローワークの紹介状」を発行してもらいます。
マザーズハローワークで求人をしている企業では、この紹介状がないと面接を受けられません。
④面接、就職
紹介状を発行してもらった求職者は、実際に企業との面接・書類選考に進みます。
内定をもらったら、無事に就職できたということでマザーズハローワークの役割は終了です。
マザーズハローワーク利用の注意点
マザーズハローワークのデメリットは、全国にそれほど数が多くないこと。
通常のハロワであれば全国どこにでもありますが、マザーズハローワークの場合は、単体で運営されている施設は21ヶ所しかありません。
子ども連れだと遠くに出向くのは手間がかかるため、不便に感じる人もいるでしょう。
また、マザーズハローワークはハロワと同じ就職支援施設でありながら、失業保険の受給手続き・申請は受け付けていない点にも要注意です。
人によっては、「ハロワで失業保険の受給申請をしつつマザーズハローワークにも通う」という二度手間になってしまう可能性があります。
マザーズハローワークは職業訓練の受講申請の対応も行なっていません。
マザーズハローワークでできることは、あくまでも求職者への求人案内・相談・サポートのみ。
職業訓練の受講申請をしたい場合は、ハロワに出向いて手続きをする必要があります。
マザーズハローワークはまだまだ知名度が低く、通常のハロワと同様の対応をしてくれると思っている人もいるようなので、気を付けてくださいね。
まとめ
マザーズハローワークは、求人案内だけでなくさまざまな相談にも対応してくれるありがたい施設です。
しかし、離婚をしてシングルマザーになると、日々の生活や育児に関する悩みは尽きませんよね。より的確なアドバイスを受けたいと考えている方もいるでしょう。
そのような女性におすすめなのが、イエステーションへのご相談です。
イエステーションでは離婚などの案件に強い弁護士とも提携しているため、丁寧かつ役立つアドバイスが行なえます。
シングルマザーとして今後に不安を持っている方は、ぜひ一度ご相談ください。