不動産売却コラム

不動産相続をスムーズに行うためにはどうしたらいい?知っておくべきポイントを解説

realestate_inheritance-top.png

遺産の相続では、法定相続人が多いことから揉める・借金が発覚するなどのトラブルが発生するケースも少なくありません。相続をする際には、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。また、トラブルを避けるためにはどう対処すればよいのでしょう。


本記事では、相続の際に行うべきことやトラブルを避ける方法など、相続に必要なポイントを解説します。


相続財産を洗い出そう!借金がある場合は相続放棄を!

realestate_inheritance-houki.png
実際に相続することになってはじめて、被相続人の財産を把握する方も少なくありません。相続の手続きを進めるうちに、借金の存在が発覚するケースもあります。


ここでは、借金があると分かったときの対処法や、相続が決まったあとにすべきことを解説します。


借金が発覚したら相続放棄しよう

借金があるのにもかかわらず相続してしまうと借金を背負うことになるため、相続放棄をするのがおすすめです。相続放棄とは、相続人が遺産の相続を放棄することです。ただし、相続放棄の手続きは、相続開始があったことを知った日から3カ月以内に行わなければなりません。


3カ月以内という短い間に手続きするためには、早めに財産の洗い出しをする必要があります。


財産の洗い出しをしよう

相続が決まったら、プラスの資産とマイナスの資産のどちらが多いかを調べましょう。被相続人が財産目録を作っていない場合、全ての財産を洗い出すことはかなり大変な作業となります。しかし、洗い出しをしないと、相続放棄をするかどうかの判断ができません。


3カ月経ったあとに借金に気付いた場合、重い借金に苦しめられる恐れがあります。相続人同士で協力し合い、財産の洗い出しをしましょう。


万が一、3カ月以内に洗い出しができない場合は、相続放棄の期間伸長の申し立てをすることも可能です。伸長の申し立てが認められるのは、被相続人と疎遠で財産調査に時間がかかる・ほかの相続人と連絡がつかないなど、正当な理由がある場合のみです。申し立てが認められれば、1~3カ月程度期限が延長されます。


どうしても財産の洗い出しが終わらず、3カ月以内に相続放棄の手続きができない場合には、期間伸長の申し立てを検討しましょう。


プラスの財産・マイナスの財産とは

プラスの財産とは、預貯金や不動産、小切手、車などのことで、資産価値のあるもの全てが対象です。不動産を相続する場合、評価額を調べるための時間が必要となる点に注意しましょう。


マイナスの財産とは、カードローンや振出小切手、預かり敷金(あとで返すもの)などの借金のことで、法律用語で「債務」と呼ばれます。


死亡保険金は相続財産とみなされない

死亡保険金は、残された家族の生活を保障する目的を持ち、受取人の固有財産とみなされるものです。そのため、一定の死亡保険金が非課税となります。死亡保険金は、受取人が相続放棄をした場合や、受取人が法定相続人に含まれない場合でも受け取ることが可能です。


ただし、非課税となる上限額が設定されているため、相続税の支払いが必要になるケースもあります。個人の場合、「500万円×法定相続人の人数」までが非課税です。

法定相続人をチェック!順位とは?

realestate_inheritance-juni.png

相続の手続きを進めるにあたり、法定相続人が誰なのかを把握する必要があります。ここでは、法定相続人の詳細と順序について解説します。

まずは法定相続人を確認しよう!

相続を開始するときには、法定相続人が誰かを確認しましょう。法定相続人とは、民法で定められた財産を相続できる人のことです。被相続人の戸籍謄本からさかのぼることで、法定相続人を確認できます。


戸籍謄本は、被相続人が出生してから死亡するまでの連続したものを用意します。住民票のある役所で発行しなければなりませんが、遠方の場合は郵送での取り寄せも可能です。取り寄せには時間がかかるため、早めに用意しておきましょう。


法定相続人の順序とは?

まず、配偶者は常に法定相続人となります。配偶者以外では、被相続人の子ども→父母→兄弟姉妹の順に法定相続人になります。先順位の人が1人でもいる限り、後順位の人は相続人になれません。


子どもが先に亡くなっている場合は、孫が代襲相続人として権利を継承します。


隠し子は法定相続人になるのか?遺言書の存在と効力とは

realestate_inheritance-yuigon.png

戸籍謄本で被相続人を確認しているうちに、隠し子(非摘出子)の存在に気付くケースも考えられます。この場合にどうしたらよいのかを解説しましょう。

隠し子は法定相続人になる

法律上、非摘出子は相続人となり、摘出子(婚姻中の夫婦の間に生まれた子ども)と同比率の権利を有します。隠し子が相続人の対象となるのは、被相続人の「子」であると認められる場合です。これは、被相続人の戸籍に記載されているか否かで判断されます。


妻と子ども1人の場合、通常は2分の1ずつが相続分となりますが、非摘出子もいる場合は、妻は2分の1のままで非摘出子・摘出子が4分の1ずつとなります。


遺言書の存在と効力

相続が決まったら、遺言書があるかどうかもチェックしましょう。


遺言書があった場合、勝手に開けてしまわないよう注意してください。遺言書は、家庭裁判所において相続人の立ち会いのもとで開封しなければならないと法律で定められているからです。勝手に開封すると、5万円以下の過料を科せられることもあります。


遺言には法律で定められた厳格な様式があるため、全ての遺言書が効力を持つわけではありません。遺言書を見つけたら、まずは裁判所で効力の有無を検認してもらい、内容に沿ったかたちで遺産分割を行いましょう。


遺留分侵害額請求権は消滅しない

遺留分侵害額請求権とは、遺留分(相続人が最低限度の遺産をもらえる権利)を侵害されている法定相続人が、侵害している人に対して遺留分に相当する金銭の支払いを請求する権利のことです。


例えば、遺言書に「財産全額を慈善団体に遺贈する」と書いてあったとしても、配偶者は遺留分の請求により財産の2分の1を受け取れます。


共有名義には要注意!

realestate_inheritance-chui.png

遺産相続でトラブルになりやすい共有名義と、その回避方法を解説します。


共有名義はトラブルになりやすい

特に、不動産は分割が難しいため、どのように相続するかが問題になりがちです。法定相続人が多い場合、共有名義にすればよいと考える方もいるでしょう。しかし、共有名義にすると、不動産を売却したり人に貸したりするときに共有名義人全員の同意を得なければなりません。


共有名義人が多い・遠方で連絡が取りにくいケースでは、全員の同意を得ることは困難です。また、共有名義人の1人が亡くなると、相続権はほかの共有名義人ではなく亡くなった方の法定相続人に移るため、より複雑になってしまいます。


共有名義にするとトラブルが多くなり、その後の処理も大変になる恐れがあるため、安易に共有名義にしないようにしましょう。


共有名義を回避するには?

共有名義でのトラブルを避けたい場合は、相続人のうち1人が不動産を相続し、ほかの相続人には不動産の時価総額分の代償金を支払う「代償分割」を選択するのがおすすめです。代償分割であれば財産を均等に分割でき、かつ、トラブルが発生するリスクも減らせます。


まとめ

realestate_inheritance-matome.png

遺産相続では、財産の洗い出しや遺言書の有無の確認法定相続人の確認などが必要です。やるべきことが複数ありますが、事前に理解しておけばスムーズに相続手続きができるだけでなく、トラブルを未然に防げるでしょう。相続で問題が発生した場合は、弁護士や税理士に相談すれば的確なアドバイスをもらえます。


不動産の相続や売却にお困りの方は、地域密着型の不動産会社「イエステーション」にご相談ください。イエステーションでは、弁護士や税理士といった専門家と連携しており、相続問題から活用方法のご提案までワンストップでご相談いただけます。ご相談は無料で承りますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

別府市・大分市エリアの売却・買取査定お任せください!

簡単60秒登録で査定開始

査定依頼する