不動産売却コラム

離婚後の持ち家、住み続けた場合どうなる?デメリットやその解決策を解説

rikon_house-top.png

一軒家を所有している夫婦が離婚するとき、問題となるのが家の扱いです。離婚をした場合、住んでいた家を売却し、そのお金を財産分与や慰謝料、養育費、お互いの生活費にあてるパターンは少なくありません。


一方で、「住み慣れた家を手放すのは寂しい」「引っ越しして子どもを転校させたくない」などの理由で売却をしない選択をする方もいます。


家に住み続けるのは、引っ越しや転校など面倒な手続きが不要である点がメリットですが、デメリットもあります。今回は、離婚後も持ち家に住み続けるデメリットと、その解決法について解説していきます。


持ち家に住み続ける3通りのパターン

rikon_house-pattern.png

持ち家に住み続ける場合、以下の3通りのパターンがあります。

  • 名義人が住み続ける
  • 名義人以外が住み続ける
  • 共同名義のうちの片方が住み続ける

この3パターンについてご説明しましょう。


名義人が住み続ける

離婚後に名義人が継続して住み続けるためには、配偶者にお金を支払わないといけません。その金額は、「家の資産価値から住宅ローンの残りを引いた金額」を2で割った額です。


例を挙げて計算してみましょう。


【家の価値が4,000万円、住宅ローンの残りが1,000万円の場合】
(4,000万円−1,000万円)÷2=1,500万円


つまり、名義人が配偶者に支払う金額は1,500万円です。また、住宅ローンが残っているので、住み続ける名義人は残りのローン1,000万円も支払っていかなくてはいけません。


名義人以外が住み続ける

名義人ではない方の方が、名義人を変更せずにそのまま住み続けるケースもあります。夫婦間の話し合いで合意できれば、住み続けるのは名義人以外、ローンを支払うのは名義人というパターンも可能です。この場合、住み続ける方が働いていなくても問題ありません


ただし、名義人に負担がかかるため、ローンの支払いの延滞・滞納を繰り返すケースもあります。そうなると家が差し押さえられて、住んでいる名義人以外の方が家を追い出されてしまうかもしれません。


共同名義で一方が住み続ける

家の売却にはさまざまな手続きが必要なので、離婚時に売却したい家が夫婦の共同名義である場合、離婚後も夫婦が関わり合うことになります。お互い別々の道を歩もうとしているのに、家の売却のために顔を合わせるのは嫌だという方もいるでしょう。


面倒な手続きを回避するために、共同名義のままで一方が住み続けるというパターンを選んでいる方もいます。もし共同名義をやめたい場合は、離婚の手続きの際に名義変更の手続きも一緒に行ないましょう。


離婚後に住み続けるパターン、どんなデメリットがある?

rikon_house-demerit.png

離婚後も引き続き家に住む場合、名義人の問題以外にどのようなデメリットがあるのでしょうか。ここでは、3つのデメリットをご紹介します。


近所の噂、視線が気になる

離婚後も同じ家に住み続けると、「あの家は離婚をした」と近所の方々に知られてしまうでしょう。特に、近所付き合いを積極的にしていた夫婦であれば、話はより広まりがちです。


近所の方々とのコミュニケーションがなくても、「最近旦那さんを見かけなくなった」などと噂されるかもしれません。


人の視線や噂が全く気にならない方なら問題ありませんが、「そんな空気に耐えられない」「気まずい」と感じてしまう方は、今の住居から離れた場所へ引っ越す必要が出てきます。


家にかかる費用がすべて自己負担

家の名義人を自分に変更した場合、今後はすべて自分で家に関する費用を支払わないといけません。家にかかる出費は以下の通りです。

  • 残りの住宅ローン
  • 税金(固定資産税)
  • 劣化した箇所の修繕費用
  • 庭の手入れにかかる費用
  • 管理費や修繕積立金(マンションの場合)
  • 火災保険料

マンションなら管理費もかかります。お金の管理をしっかりと行なっていくことも必要です。


住む期間が長いと買い手が見つかりにくくなる

離婚をしても同じ場所に住み続ける方は、住まいに愛着があるのではないでしょうか。住み慣れた家にこの先もずっと住むと決意している方も多いでしょう。


しかし、将来のことは誰にもわかりません。将来まとまったお金が必要になる可能性もあるため、家の売却も選択肢に入れておくことをおすすめします。


ただし、将来家を売却したときに高額で売れるとは限りません。不動産の価値は国内外の景気変動の影響を受けるので、今は価値がある家でも数年後には価値が下がっていることがあるのです。


また、家の経年劣化も、家の価値が下落する原因となります。劣化して価値が下がった家はリフォーム・リノベーションをすれば問題ありませんが、そのぶん費用がかかります。


離婚時には家に住み続けることだけでなく、売却することも検討してみてください。


家の査定は忘れずにやろう!

rikon_house-assessment.png

離婚後も家に住み続ける場合でも、家にどれくらいの価値があるのか把握するために査定をしておくことをおすすめします。ここでは、査定にはどのような方法があるのかをご説明しましょう。


匿名査定

匿名ですぐに査定可能なのが、匿名査定です。AIなどの技術で査定を行なう方法で、ほんの数分で査定額が算出されます。細かい査定額を知ることはできませんが、面倒な手続きが不要ですぐに査定額がわかるため、おおよその査定金額を気軽に確認したい方に向いています。


机上査定

家の広さや築年数など具体的なデータをもとに算出するのが、机上査定です。あくまでデータのみで計算する方法で、現地に行って家を確認するわけではありません。


家の設備や外壁、内壁の劣化具合などは査定には反映されないものの、査定にかかる時間が短いため、早く家の価値を知りたい方に向いています。


訪問査定

査定方法の中で最も正確な査定額がわかるのが、訪問査定です。実際に不動産会社の社員が家を訪ねて、家の状態を確認したり、家の所有者から情報を聞き出したりして査定を行ないます。


査定金額が出るまでに時間がかかりますが、他の査定方法ではわからない細かい金額がわかるのが特徴です。


「リースバック」も検討しよう!

rikon_house-leaseback.png

離婚後の家の扱いには、「家に住み続ける」「売却する」以外に「リースバック」という手段もあります。リースバックとは、不動産会社に家を売却し、賃貸住宅として家賃を支払いながら家に住み続ける制度です。


売却して多額のお金を得られ、なおかつ家に住み続けられるため引っ越しする手間が省けます。また、家を手放したので、家にかかる税金の支払いも不要です。ただし、家を手放したことで自分の資産はなくなり、子どもや孫に相続してもらうものがなくなるというデメリットもあります。


リースバックを実施するかは、よく考えてから決めましょう。


まとめ

rikon_house-matome.png

離婚をしても引っ越しをせず家に住み続けるという選択肢には、引っ越しの手間が省けて愛着のある住まいから離れなくてよいというメリットがあります。


一方で、近所の方に「離婚をした人」という目で見られたり、自分が名義人の場合は家にかかる費用がすべて自己負担であったりと、デメリットもあります。また、将来いざ家を売却しようと思っても、必ず買い手が見つかって高額で売れるとは限りません。


メリットとデメリットを把握したうえで、家に住み続けるか、出ていくかを決めましょう。離婚後の生活をどうしたらよいのか悩んでいる方は、イエステーションへご相談ください。離婚後の生活に関するアドバイスも可能です。

別府市・大分市エリアの売却・買取査定お任せください!

簡単60秒登録で査定開始

査定依頼する